JIS Z 9015-1は、AQL(合格品質水準)を用いた計数調整型抜き取り検査規格で、わが国ではISO 2859-1と同格とみなされています。抜取検査の厳しさは、品質に応じて、「なみ検査」、「ゆるい検査」、「きつい検査」の3段階に調整することができます。調整レベルの判断方法は、以下の通りです。
●品質の水準が設定したaqlに近い場合・・・「なみ検査」
●品質の水準が設定したaqlより確実に悪い場合・・・「きつい検査」
●品質の水準が設定したaqlより良いことが明らかで、さらに今後もそのレベルが維持されるだろう場合・・・「ゆるい検査」
また、これらの検査に対して、「1回抜取り」、「2回抜取り」、「多回抜取り」の3種類の抜取り形式があります。
●1回抜取り検査
・不適合品がAc(合格判定個数)以下の場合、ロット全体は合格。サンプル内の不適合品のみ不合格。
・不適合品がRe(不合格判定個数)以上の場合、ロット全体は不合格。
●2回抜取り検査
・1回抜取り検査のサンプル数より小さく設定された第一サンプルを検査。
・不適合品が1回目のAc(合格判定個数)以下の場合、ロット全体は合格。
・不適合品が1回目のRe(不合格判定個数)以上の場合、ロット全体は不合格。
・AcとReの中間の場合、第二サンプルを抜取り検査する。
・不適合品が2回目のAc(合格判定個数)以下の場合、ロット全体は合格。
・不適合品が2回目のRe(不合格判定個数)以上の場合、ロット全体は不合格。
●多回抜取り検査
・2回抜取り検査の延長で、最大第5サンプルまで行う。